ウェブアクセシビリティのガイドラインと規格

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こんにちはkanappleです!
前回の記事でウェブアクセシビリティの必要性が理解できたので、今回はガイドラインを規格についてです。

ウェブアクセシビリティには主に3つのガイドラインがあります。



WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)

ウェブ技術の標準化を行う世界的な非営利団体W3C(World Wide Web Consortium)が定める規格で、世界で標準に使われいるガイドラインです。
現在はWCAG2.2というバージョンが勧告されています。

ISO/IEC 40500:2012

国際標準化機構(ISO)と国際電気標準会議(IEC)が定める国際規格で、WACAG2.0をそのまま採用して発表されました。
この動きによっててWCAGを規格として使うことができるようになりました。

JIS X 8341-3

日本工業規格(JIS)が定める国内規格で、正式名称を「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」といいます。
ウェブサイトだけではなく、ブラウザを使うアプリケーションやシステムにも関係しています。

「知覚可能」「操作可能」「理解可能」「堅牢(robust)」の4つの原則と、ウェブアクセシビリティを向上させるための12のガイドラインで構成されおり、さらに、ガイドラインを細分化した61の達成基準があります。

達成基準は適合レベル(A・AA・AAA)が定義されていて、これについては今後の記事で詳しく書いていこうと思います。

JIS X 8341-3はWCAG 2.0と一致規格のため、WCAG 2.0のチェックツールを使うことができたり、海外の情報が豊富なことが特徴ですが、注意点もあります。

1点目はJIS X 8341-3:2016は単体で完結していない点。
JIS X 8341-3:2016には達成基準の解説や達成方法は含まれていない為、ウェブアクセシビリティがJIS X 8341-3:2016に準拠していることを確認するためには、必ずWCAG 2.0の達成基準と達成方法を理解する必要があります。

2点目は、独自の対応度の表記を使う点です。
JIS X 8341-3:2016は、JIS規格に従った試験と適合性の表明をすることで適合要件を満たすことができますが、それを行うためには第三者に試験を行ってもらったり、「供給者適合宣言書」といわれる書類を作成したりする必要があります。

しかしウェブサイトや情報システムは日々改修と更新が行われいる為、その都度試験を行う必要があり現実的ではありません。

そこでJIS X 8341-3:2016 の「附属書JB(参考) 試験方法」とあわせて、ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)が作成した「試験実施ガイドライン」を参照することで妥当な工数で試験を行うことができます。

日本でウェブアクセシビリティ対応の証明をするには一般的にこのJIS X 8341-3:2016を基準に対応します。

まとめ

WCAGとは、W3Cが作成したウェブアクセシビリティのガイドライン(最新はWCAG2.2)
ISO/IEC40500:2012とは、WCAG2.0をそのまま採用した国際規格
JISX 8341-3:2016とは、日本工業規格が定める国内規格
・WCAG2.0とISO/IEC40500:2012とJISX8341-3:2016は同じ内容である
ウェブアクセシビリティの対応の証明は、JIS X 8341-3:2016を基準に対応する
・JIS X 8341-3:2016の試験は「附属書JB(参考) 試験方法」と合わせてウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)が作成した「試験実施ガイドライン」を参照して行うとよい

次回はウェブアクセシビリティ対応の証明方法について書きます。


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この記事を書いた人

kanapple

HTML&CSSコーダー

フリーランスでウェブサイト制作をしています。
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