はじめましてkanappleと申します。
普段HTMLコーダーとしてウェブサイト制作をしていますが、今までふんわりとしか理解できていなかったアクセシビリティについて、これからしっかりと学んでいきたいと思います!
ウェブアクセシビリティとは
ウェブアクセシビリティと聞くと、「視覚や聴覚など身体に障害がある人に向けた対応」をイメージしている人が多いかもしれませんが、実際はウェブサイトを利用する全ての人にとって重要な対応です。
・怪我や病気などで一時的に手が使えなくなった
・加齢により視力や聴力が衰えた
・明るさの足りない環境や雑音により音声の取得が難しい状況での利用
など、現代社会ではあらゆる人が様々な環境においてウェブサイトを利用しています。
社会のインフラの一つであるウェブサイトがウェブアクセシビリティに配慮して作られていないと、どのような問題が考えられるでしょうか。
ウェブサイト上から必要な申し込みや手続きなどが利用できなければ、社会生活で多大な不利益が発生するかもしれません。
災害時に避難場所など必要な情報を取得できなければ生命の危機に直面するおそれもあります。
ウェブサイトを自由に閲覧できたり好みの情報を得ることができれなければ、障害者は自立した生活を送ることが難しくなります。
ウェブアクセシビリティとは障害の有無にかかわらず、あらゆる人々がウェブサイトで提供されている情報やサービスを利用できること、またその到達度を意味します。
障害や年齢、アクセス環境の違いに関係なく、誰もが同じようにウェブサイトから情報を得られる為には、ウェブアクセシビリティを確保することが重要なのです。
ウェブアクセシビリティが確保できている状態とは
では、どのような状態がウェブアクセシビリティが確保できているといえるのでしょうか。
具体的には以下のような状態を指しています。
・目が見えなくても情報が伝わり、操作できること
・キーボードだけで操作できること
・一部の色が区別できなくても情報が欠けないこと
・音声コンテンツや動画コンテンツでは、音声が聞こえなくても何を話しているかわかること
このようなウェブサイトであれば、誰もがウェブサイトから恩恵を受けることができます。
ウェブアクセシビリティが確保されると
ウェブアクセシビリティが確保されたウェブサイトは、使いやすく読みやすい為、他言語への自動翻訳の精度が向上し、外国人にとっても理解しやすくなります。
また、検索エンジンのクローラーもウェブサイト構造や内容を理解しやすくなる為、サイトの検索精度が高まり、検索を利用する全ての人にとっての利便性が高まります。
ウェブアクセシビリティの確保はウェブサイト利用者だけではなく、ウェブサイト制作者にとってもメリットがあるのです。
2024年4月1日より合理的配慮の提供が義務化された
これまで行政機関で義務化されていた合理的配慮ですが、2024年4月1日より民間事業者にも合理的配慮が義務化されました。
合理的配慮とは、"障害のある人から社会の中にあるバリアを取り除くため、配慮を求められた時に負担が重すぎない範囲で対応すること”が求められるものです。
合理的配慮を行うためには環境の整備が努力義務となっており、ウェブサイトの場合ではウェブアクセシビリティを確保することがこれにあたります。
現在、環境の整備は努力義務なのでウェブアクセシビリティ対応に法的義務はありませんが、社会的責任の一環として認識されつつあり、多くの企業や組織が自主的にウェブアクセシビリティの向上を図ることに取り組み出しています。
まとめ
・ウェブアクセシビリティとは、障がいの有無にかかわらず、あらゆる人々がウェブサイトで提供されている情報やサービスを利用できること
・ウェブアクセシビリティが確保されると、翻訳精度が向上したり、サイトの検索精度も高まる
・ウェブアクセシビリティは義務化されていないが、合理的配慮を行うための環境の整備として努力義務となっている
・ウェブアクセシビリティに対応することで、あらゆる人々がウェブサイトから恩恵を受ける為、多くの企業や組織が自主的にウェブアクセシビリティ対応に取り組み出している
次はウェブアクセシビリティのガイドラインと規格について書いていきます。
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この記事を書いた人
kanapple
HTML&CSSコーダー
フリーランスでウェブサイト制作をしています。
趣味はお酒と映画鑑賞です。