アクセシビリティ検査記録簿の試験の進め方
このページでは、アクセシビリティ検査記録簿(A11yFlow)を使ってアクセシビリティ試験を進める手順を説明します。
アクセシビリティ検査記録簿は、アクセシビリティ試験の記録簿です。方針、試験対象ページ、共通項目、ページ別チェック、集計、公開用Markdown、スナップショットを順番に保存できます。
使い始める前の準備
- ライセンス認証を行います。
- 拡張アプリ アクセシビリティ検査記録簿 を有効化します。
- 子ブログがある場合は、子ブログでも拡張アプリを有効化します。
- 試験記録は原則として親ブログで行います。
- エントリー編集画面にチェックシートを表示する場合は、
config.server.phpでフックを有効化します。
define('HOOK_ENABLE', 1);
- 使用テーマの管理テンプレートに、チェックシート挿入用の記述を追加します。
<!-- BEGIN_MODULE Admin_InjectTemplate id="a11y-flow-field" --><!-- END_MODULE Admin_InjectTemplate -->
追加候補:
admin/blog/field.html
admin/category/field.html
admin/entry/field.html
ダッシュボードを確認する
管理画面の アクセシビリティ検査記録簿 を開きます。
URL例:
https://example.com/bid/1/admin/app_mszm_a11yflow_index/
最初にダッシュボードが表示されます。ダッシュボードでは、試験状況、次にやること、よく使う操作を確認できます。
1. 方針を作成する
方針 タブで、サイトのアクセシビリティ方針を作成します。
入力する主な項目:
| 項目 | 入力例 |
|---|---|
| ウェブサイトのURL | https://example.com |
| 目標とする適合レベル | WCAG 2.2 / レベルAA |
| 対応度 | 準拠 / 一部準拠 / 配慮 |
| 例外事項 | PDF資料、動画、外部サービス埋め込みなど |
| 達成期限 | 日付 |
| お問い合わせ部署 | 広報・情報システム部など |
| 電話番号・受付時間 | 公開する問い合わせ情報 |
| お問い合わせフォームURL | https://example.com/contact/ |
| 改訂履歴 | 初版公開、試験結果反映など |
操作手順:
- 必要な項目を入力します。
- ひな形がある項目は 入力欄へ を押すと入力できます。
- Markdownを作成 を押します。
- 生成されたMarkdownを確認します。
- 必要に応じて文章を修正します。
- 方針を保存して次へ を押します。
2. 対象ページを選定する
対象ページ:選定 タブで、試験対象ページの候補を作ります。
基本的な考え方:
- 小規模サイトは全ページを対象にしてもよい
- ページ数が多い場合は、代表ページとランダム抽出を組み合わせる
- トップ、一覧、詳細、フォーム、検索、問い合わせ、ログイン周辺など、性質が異なるページを含める
操作手順:
- 試験から外すURLがあれば 除外URL に入力します。
- サイトマップから取得する を押します。
- 候補URL一覧から、必ず含めたい代表ページにチェックを入れます。
- 必要に応じて 手動で候補URLを追加 を開き、サイトマップに出ないURLを追加します。
- 必要に応じて 代表ページを手動で追加 を開き、必ず含めたいページを追加します。
- 検査するページ数を入力 に件数を入力します。
- ランダムチョイスを実行 を押します。
- 選択結果を確認します。
- 対象ページの選定を保存して次へ を押します。
3. 対象ページを確定する
対象ページ:確定 タブで、選定したページを正式な試験対象として保存します。
操作手順:
- 確定対象の一覧を確認します。
- 不足や偏りがあれば、前の 対象ページ:選定 に戻って調整します。
- 問題なければ 試験実施ページを確定して保存して次へ を押します。
ここで保存した一覧が、以降の試験、集計、公開用Markdownの対象になります。
4. 試験環境を設定する
試験実施:環境 タブで、試験の前提条件を保存します。
入力する主な項目:
| 項目 | 入力例 |
|---|---|
| 規格番号および改正年 | JIS X 8341-3:2016をベースにWCAG 2.2で補う |
| チェックツール | axe-core、手動確認(キーボード操作・スクリーンリーダー) |
| ウェブコンテンツ技術 | HTML CSS JavaScript |
| OS・ユーザーエージェント・支援技術 | Windows 11、Microsoft Edge、Google Chrome、NVDA |
| チェックシート表示 | 各ページの達成基準チェックシートを表示するか |
| 対象とするレベル | A / AA / AAA |
操作手順:
- 規格、チェックツール、技術、検証環境を入力します。
- 各ページの編集画面でチェックシートを使う場合は、各ページの達成基準チェックシートを有効にする をオンにします。
- 対象レベルを選びます。通常は AA を選ぶことが多いです。
- 試験範囲を保存して次へ を押します。
5. 共通項目を入力する
試験実施:共通 タブで、サイト全体に共通する達成基準の判断を入力します。
共通項目の例:
- すべてのページに共通するヘッダー、フッター、ナビゲーション
- サイト共通の色、文字サイズ、フォーカス表示
- 共通テンプレートで発生する問題
- すべてのページで該当しない達成基準
操作手順:
- 共通ページの URL(検査ツール用) に、代表となる公開ページURLを入力します。
- 達成基準ごとに 適用 を選びます。
- 試験結果を ○ / × / △ で入力します。
- 必要に応じて 詳細 を開き、注記、不適合の理由、確認方法、確認日を入力します。
- 共通設定を保存 を押します。
共通で固定する項目がない場合は、共通項目なしで完了して次へ を押します。
6. ページ別に試験する
試験実施:一覧 タブで、確定した各ページの状態を確認し、ページごとのチェックシートへ進みます。
操作手順:
- 一覧で対象ページを確認します。
- フィルタ すべて / 未確認 / 問題あり / 問題なし を使い、作業対象を絞ります。
- 各行の 編集 を開きます。
- エントリー編集画面内の アクセシビリティ検査記録簿 で、達成基準ごとに結果を入力します。
- 公開ページを確認したい場合は、チェックシートの 検査ツールで見る を開きます。
- アクセシビリティ検査員が開いた公開ページで検査し、必要な内容をアクセシビリティ検査記録簿のチェックシートへ記録します。
- すべての対象ページが「未試験」以外になるまで繰り返します。
チェックシートの入力ルール
| 列 | 入力内容 |
|---|---|
| 適用 | その達成基準を試験対象にするか |
| 結果 | ○ 問題なし、× 不適合あり、△ 注記あり |
| 検査ツール | 公開ページを アクセシビリティ検査員 で開く |
| 詳細 | 注記、不適合の理由、確認方法、確認日 |
注意:
×を選ぶ場合は、不適合の理由を残してください。△を選ぶ場合は、注記を残してください。- 共通で固定した項目はページ別画面では編集できません。
- 自動検査だけで判断せず、必要に応じてキーボード操作や目視確認を行ってください。
7. 結果を確定する
結果確定 タブで、入力済みのチェックシートを集計します。
操作手順:
- 試験結果を確定する前に、一度ブラウザを再読み込みします。
- 試験を確定して結果を集計して次へ を押します。
- 必要に応じて 集計結果を表示する を押し、集計表と不適合一覧を確認します。
- 不備があればページ別チェックシートに戻って修正します。
- 修正した場合は、もう一度 試験を確定して結果を集計して次へ を押します。
8. 試験結果Markdownを作成する
試験結果 タブで、公開用のMarkdownを生成します。
入力・生成する内容:
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 試験実施ページリスト | 確定した試験対象ページ一覧 |
| 不適合一覧 | × がある場合の課題一覧 |
| 試験の記録 | 表明日、試験期間、追加措置 |
| 試験記録の補足 | 試験実施機関、ツールバージョン、選定根拠、除外理由 |
| 該当レベルの試験結果 | 公開方針ページに掲載するMarkdown |
操作手順:
- 表明日、試験実施期間、試験実施機関などを入力します。
- 試験実施ページリスト の Markdownを作成 を押します。
- 不適合がある場合は 不適合一覧 の Markdownを作成 を押します。
- 該当の適合レベルの達成基準の試験結果 の Markdownを作成 を押します。
- 生成されたMarkdownを確認し、必要に応じて手動で調整します。
- 試験結果を保存して次へ を押します。
9. スナップショットを保存する
スナップショット タブで、試験完了時点の記録を固定します。
操作手順:
- 公開用スナップショットを更新 を押します。
- JSONが生成されたことを確認します。
- スナップショットを保存 を押します。
スナップショットは、後から「この時点でどの方針・対象ページ・試験結果だったか」を確認するための記録です。公開後や納品前には必ず保存してください。
修正が発生した場合の戻り方
試験中に修正が発生した場合は、次の順番で戻ります。
- 対象ページを修正します。
- アクセシビリティ検査員 で再検査します。
- アクセシビリティ検査記録簿のページ別チェックシートを更新します。
- 結果確定 で再集計します。
- 試験結果 でMarkdownを再生成します。
- スナップショット を更新・保存します。
対象ページそのものを変更した場合は、対象ページ:選定 と 対象ページ:確定 からやり直してください。