ウェブページのアクセシビリティを確保するためには、試験だけでなく、試験に至るまでおよび試験実施後の取組全体が重要です。
試験作業を実施するためには、次の資料やツールを準備します。
試験対象とするページの一覧です。
ウェブサイト単位で試験を行う場合
には、次のいずれかの方法を用いて、試験対象のページを選択して試験を実施します。
総ページ数が100ページを超える場合には、「d) ウェブページ一式を代表するウェブページとランダムに選択したウェブページとを併せて選択する場合」 を推奨します。両方を合わせて、合計40~50ページ程度を試験対象にするとよいでしょう。
「b) ランダムに選択する場合」 | 「c) ウェブページ一式を代表するウェブページを選択する場合」 | |
---|---|---|
例1 | 25ページ | 15ページ |
例2 | 40ページ | 10ページ |
例3 | 25ページ | 35ページ |
達成方法およびその検証方法の一覧
各団体で用意している達成方法およびその検証方法一覧を準備します。ここでは、実装チェックリストの例
2020年12月版
を使用します。
実装チェックリストのカスタマイズや記入方法については 実装チェックリストのカスタマイズ方法 を参考に作業を進めます。
まず、目指す適合レベル(試験を行う適合レベル)を確認し、適合レベルに対して必要な達成基準を選択します。 適合レベルがAの場合は、実装チェックリストのシート「レベルA」を適合レベルがAAの場合は、実装チェックリストのシート「レベルA」と「レベルAA」の両方を用います。
次に想定するウェブブラウザ、支援技術などの使用環境(試験環境)を決定します。ウェブアクセシビリティ方針がある場合は、方針に書かれている試験環境を用います。
試験に使用しない達成方法は、実装チェックリストから除外します。除外する項目の「適用」欄に「除外」と記入し、除外の理由等を「注記」欄に記入するとよいでしょう。
達成基準毎の適用/適合などのまとめます。
実装チェックリストの「 a)
適合レベルに合わせた達成方法の選択」をもとに達成基準チェックリストを作成します。
達成基準チェックリストの例
ここではみんなのアクセシビリティ評価ツール:miChecker
(エムアイチェッカー)Ver.3.0
を利用した試験実施を想定します。
試験の流れは、 miCheckerの結果を付属のワークシートに転記し、実装チェックリスト上で最終的な達成基準毎の合否判定を行うと言う流れで作業を進めます。
試験対象のページについてmiCheckerによる試験を行います。
miCheckerに同封されているファイルを参考にします。
miCheckerを用いた試験手順書.pdf
miChecker利用ガイド.pdf
miChecker達成基準別活用法.pdf
ワークシート.xlsx
達成基準チェックリスト.xlsx
適合/不適合の判定を行い、miCheckerのワークシートの結果を実装チェックリストに転記します。
実装チェックリストを元に達成基準リストを作成します。
ウェブアクセシビリティ方針策定ガイドライン にしたがって、アクセシビリティ方針を作成します。
参考
アクセシビリティ方針
目標とする適合レベルの達成基準の試験結果
WCAG 2.1
解説書
Web
Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.2
達成基準 | WCAG 2.0 | WCAG 2.1 | WCAG 2.2 |
---|---|---|---|
適合レベルA | 25 | 30 | 31 |
適合レベルAA | 13 | 20 | 24 |
適合レベルAAA | 23 | 28 | 31 |
計 | 61 | 78 | 86 |